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不動産に関する税金を知るコーナー

不動産の取得時にかかる税金

「薩摩の芋、薩摩の水、薩摩の技で丹念に仕込んだ薩摩焼酎」薩摩獅子

■印紙税(国税)

 不動産の「売買契約書」、「請負契約書」、住宅ローンを借りる時の「金銭消費貸借契約書」などにに貼付する印紙代です。

印紙税は、課税文書を作成した人が納税義務者となります。

 ➡印紙税の軽減措置(国税庁)

 

登録免許税(国税)

 

■不動産取得税(地方税)

 不動産取得税とは、購入や贈与等で不動産を取得したとき、又は新築・増築した時に都道府県が課税する地方税です。

不動産の取得とは、売買、交換、新築、価値が増加する増改築、贈与等です。

登記の有無、有償無償の別を問いません。相続で取得した場合は非課税です。

不動産取得税の計算基準になる金額は、不動産を取得した年の固定資産税評価額です。

納税義務者は、土地や家屋の取得者です。

 

【免税点】

 取得した不動産の価額(課税標準額)が次の額に満たないときは、課税されません。

 ・土地を取得したとき……            10万円

 ・家屋を新築・増築・改築により取得したとき…… 23万円

 ・家屋を売買・贈与・交換などにより取得したとき…12万円

 

【不動産取得税に関する特例】

①税率の軽減

②宅地の課税標準の軽減

③住宅の課税標準の控除

④住宅用土地の税額軽減

 

 ➡不動産取得税(山口県)

 ➡不動産取得税の軽減措置(山口県)

 

■消費税

 個人が売り主の場合は、土地建物共に非課税です。ただし、個人が所有する建物でも、賃貸借を目的とする事業用のアパートやテナントビルなどの物件の売買は、消費税の課税対象になります。

法人が売り主の場合は、建物のみに消費税がかかります。土地にはかかりません。土地の売買は資本移転であり消費ではないという考え方のようです。

事業者が個人から購入した場合は、消費税が含まれているものとみなされます。

不動産売買の仲介手数料、住宅ローン手数料などは基本的に消費税の課税対象です。

住宅などの建築請負工事代金には消費税が必要です。

消費税率の10%のうち7.8%は国税で、2.2%は地方税です。

 

【消費税とは】

 消費税は、課税事業者が行った国内取引に課税されます。

保有期間中にかかる税金

「努力という尺度に常識という限界はない」稲盛和夫

■固定資産税(地方税)

 固定資産税は、建物や土地などの資産を所有している人に納付義務があります。

固定資産税・都市計画税は1月1日時点(賦課期日)での不動産の所有者に納付義務があります。

年の途中で土地や建物を譲渡しても、その年の固定資産税はすべて譲渡者が納付しますので、買主は、その年の所有期間分の固定資産税を売主に支払うのが不動産取引の慣行です。

固定資産税の税額を算出するもとになるのは、固定資産税評価額です。

固定資産税は、3年に1度見直されることになっています。

固定資産税は、地域のインフラ整備やサービスなどに充てられます。

 

■都市計画税(地方税)

 都市計画法における「市街化区域」に不動産を保有している人に課されます。そのため、市街化調整区域や無指定区域の不動産には原則として課税されません。

都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てられます。

税率は各市町村の条例で定められていて、税率の上限は0.3%です。

都市計画税の納税通知書は、固定資産税の納税通知書と一緒に届きます。

 

■住宅ローン控除

不動産の売却時にかかる税金

「空しく往きて実ちて帰る」空海

不動産を売却した時にかかる主な税金には、譲渡所得税、住民税、復興譲渡所得税があります。いずれの税金も、売却したことによる利益(譲渡差益)がある場合に課税されます。

譲渡所得税と住民税は分離課税で、給与所得や事業所得など他の所得とは分離して課税されます。

売却した翌年の3月15日までに確定申告を行う必要があります。

税控除される様々な制度も後述します。

 

■印紙税

 不動産売買契約書に、契約金額に応じた収入印紙を貼付して印紙税を納付します。

 ➡国税庁 

 

■登録免許税

 抵当権抹消登記に登録免許税を納付します。

不動産ひとつ(土地と建物はそれぞれ個別の不動産です)につき1000円です。

 

譲渡所得税

 人が収益を取得すると、所得として税金の対象になります。

譲渡所得とは、不動産の売却金額から、不動産の購入金額と売却時にかかった諸費用を差し引いたものを指します。

譲渡所得=購入価額ー(購入価額+購入時の費用+売却時の費用)

○購入時の費用:

○売却時の費用:仲介手数料、印紙税、測量費、立退料、建物解体費用等

なお、取得費のうち建物の購入代金や建築費については、築年数に応じた減価償却費相当額を差し引いて計算します。

税率は15%です。ただし、所有期間が5年未満の不動産を売却した場合には、30%になります。

売却した年の1月1日現在での不動産を所有していた期間によって分類されます。

不動産の譲渡所得は「分離課税」です。他の所得と通算(相殺)することはできません。

 

【事業用資産の買換え特例】

①特例の概要 

 事業用資産の買換え特例は、一定の条件を満たす買替について、譲渡収入のうち買い替えた金額の8割については、課税されなくて、残りの金額について課税されるというものです。

この特例は、個人も法人も受けることができます。

同じ種類の資産の買換えに限りません。

事業用資産の買換え特例を適用するためには、資産を売却した翌年の3月15日までに所得税の確定申告を行う必要があります。

この特例は、課税の繰り延べです。買換え資産を売却する時まで課税が猶予されます。

 

②特例の適用が受けられる場合

・譲渡資産と買い替え資産はともに事業用であること

・買換え資産の取得の日から1年以内にその取得資産を事業用に供すること

・買換え資産は、譲渡した年の前年中か、譲渡した年及びその翌年中に取得したものであること

前年に取得した場合には、取得した年の翌年3月15日までに「先行取得資産にかかる買い替えの特例の適用に関する届出書」を税務署に提出をしておくことが必要です。また翌年に買換え資産を購入する予定の場合には、買換え資産の明細書を税務署に提出することが必要です。

・買い換える資産が土地の場合には、売る資産の土地の面積の5倍以内であること

 5倍を超える場合には、その超える部分の面積に相当する部分は買替資産に該当しない

・事業と称するに至らない不動産の貸付でも相当の対価を得て継続的に行われている場合には適用対象になる

 

③所有期間

 譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下である場合は原則として対象になりません。

ただし、令和2年3月31日までの土地等の譲渡については、所有期間が5年以下の譲渡であっても、一定の条件をクリアしていれば、この特例を受けることができます。

 ➡国税庁

 

■住民税

 住民税とは地方公共団体による教育や行政サービスの資金のために発生する税金です。

住民税は5月に納付書が送付され、6月より4期に分けて納付することができます。

税率は5%です。ただし、所有期間が5年未満の不動産を売却した場合には、9%になります。

 

■固定資産税と都市計画税の清算金

 固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者に対してその年分の税金が課せられるため、年の途中で不動産を売却した場合、売却後の期間に相当する分を買主から売主に支払うことが慣例です。

 

■復興特別所得税

 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の施行に伴い、「復興特別所得税」が創設されました。

税率は、0.315%(長期譲渡所得の場合)、0.63%(短期譲渡所得の場合)です。

 

■税控除

居住用財産の3,000万円特別控除

居住用財産売却の軽減税率の特例

③居住用財産の買換え特例

④空き家に係る譲渡所得の特別控除

⑤事業用資産の買換え特例

⑥固定資産の交換特例

財産の贈与を受けたときにかかる税金(贈与税)

贈与税には、毎年課税される暦年課税と、相続時に相続財産をまとめて課税される相続時精算課税制度の2種類があります。

暦年課税制度

相続時精算課税制度

住宅資金を贈与する場合

「どの場面にも当てはまる正解はなく、常に『今の正解』があるだけ」
尚山勝男

 両親などから不動産を贈与された場合、不動産購入資金を贈与された場合には、贈与税がかかります。

時価よりも著しく低い対価で財産を譲り受けた場合も贈与税の課税対象になります。

贈与税を納めなければならないのは、贈与を受けた人です。

原則的には1年間に贈与を受けた財産の合計額から基礎控除110万円を控除した残額に累進税率を乗じて求める暦年課税方式で課税されます。

不動産そのものを譲り受けた場合には、その不動産の評価額が贈与を受けた額になります。

申告と納税は、贈与を受けた人の住所地を管轄する税務署で、申告の期限は贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までです。

相続税対策の基本は、生前贈与にあり

不動産贈与時には、贈与税以外の税金として不動産取得税・登録免許税・譲渡所得税がそれぞれ発生します。

 

生前贈与のメリット

①贈与者の希望に沿って財産を承継できる。

②非課税枠を活用することができる。

 贈与税と相続税には、それぞれ別の控除があります。両方の制度の活用が検討できます。

③暦年贈与によって年間110万円以内の基礎控除を適用できる。

④相続時精算課税制度を選択すると、累計2,500万円まで贈与税が課税されない。

⑤贈与対象の不動産から得られる収益がある場合は、早めの贈与が相続税対策になる。

⑥不動産や有価証券など価額に変動のあるものの場合、将来的に値上がりが見込まれるものであれば、事前に贈与することで節税になる。

⑦世代を飛ばして孫に贈与することができる

 

生前贈与のデメリット

①税金が高くなる場合がある

②税務署に認めさせるのが面倒

 税務署が生前贈与を認めないことがある

③土地や不動産の贈与にはその他の税金が発生する

 贈与税の他に登録免許税、不動産取得税などがかかります。

④複数の贈与を受けて贈与税が増えてしまう

相続時点より3年遡って行われた生前贈与は無効になる

⑥小規模宅地等の特例が利用できなくなる

⑦生前贈与によって、他の相続人の遺留分を侵害すると、受贈者が遺留分権利者から遺留分侵害額を請求されることがある

⑧不動産の値下がりが予想される場合は相続税対策と逆行する

⑨老後資金が不足するケースもある

「直木賞作家の古川薫は青少年期を宇部市で過ごした」

暦年課税制度

 暦年課税制度とは、1月から12月までの1年間に受けた贈与に対して適用される課税制度のことです。

毎年110万円の贈与分までは贈与税が課税されません(基礎控除)。

地道に110万円の贈与を続けていれば、トータルでかなりの節税が可能になります。

暦年贈与を行う上で注意が必要となるのは、原則、贈与が双方の承諾の上で成立する「契約」であることです。

暦年贈与による相続対策に向いているのは「相続開始までに期間がありそうな人」です。

 

暦年贈与のメリット

①1年に110万円までの贈与であれば贈与税がかからないので、計画的に財産を移転させることができ、相続財産を減らすことができる。

②早めに財産を引き継ぐことで、その財産を有効活用できる。

③基礎控除の110万円は、贈与を受けた人1人に対する1年ごとの金額であるため、贈与の対象となる人数と年数が多いほど、非課税で贈与できる金額が多くなる。

 

暦年贈与のデメリット

①毎年、申告・納税の手続きを行わなければならない。

②相続税と比較して、贈与税は税額が高くなる。

③多額の贈与には向かない。

 

連年贈与

 毎年110万円以下の贈与を長期間にわたって繰り返すことで、贈与税が課税されることなくまとまった贈与ができます。

ただし、毎年決まった時期に決まった金額を贈与していると、税務署は「最初から、毎年決まった金額を贈与するつもりだった」とみなします。これを「連年贈与」といいます。

税務署が連年贈与と判断すると、贈与税がかかります。贈与税は最初の履行があった年にまとめて課税されます。

定期的に贈与する意思が契約書で確認できるかどうかが、連年贈与であるかどうかの判断の分かれ目になります。

毎年贈与契約を結び、それに基づいて毎年贈与が行われ、各年の贈与額が110万円以下である場合は、贈与税はかかりません。

せっかく相続税対策のために行った贈与によって、相続税よりも高い税金を支払うことになってしまっては、本末転倒です。

 

連年贈与とみなされないために必要なこと

①毎年、贈与契約書を作成(公正証書にしておくと万全)する。

 契約は口約束でも有効なのですが、贈与の場合、そのけいやくがあったことをしめす

②振り込み送金を行って出金と入金の事実を明確にしたり、領収書を発行したりして証拠を残しておく。

③贈与のつど金額や時期を変える

③受贈者は自分名義の口座を自身の届出印で作っておき、口座開設の申し込みは受贈者が行う。口座等の管理は受贈者が行う。

④あえて毎年110万円を超える贈与をして、贈与税の申告や納税を行う。

 

定期贈与

 定期贈与とは、一定期間にわたる一定額の給付を目的とする贈与です。

年間の贈与額が110万円以下であっても贈与税が課税されることがあります。

定期贈与の取り決めを行った年に「定期金に関する権利」の贈与を受けたとして、贈与額の合計額に対して贈与税が課税されます。

これでは節税効果があるどころか、延滞税など余計な税金まで支払うことになってしまいます。

 

 ➡定期贈与に関する国税庁のタックスアンサー

 

名義預金

 親が子の名義で貯金している場合や、専業主婦の妻が夫の収入から受け取った金銭を妻の名義で貯金している場合(借名預金と呼ばれることもあります)は、名義に関わらず、夫の財産になってしまうことがあります。

親が、子や孫名義の預金口座を作って入金し、通帳を管理し続けることがありますが、そのような場合は、名義預金として税務署に生前贈与を否認されてしまう可能性は高くなります。

税務署は名義預金を立証するために預金作成時の状況や入金の履歴等を詳細に調べます。

名義預金と認定されると、相続財産として計上しなければならず、相続対策が無駄となり、予定していなかった税金を支払うことになります。

生前贈与であれば、相続税の対象にならなかった分まで相続税の対象になってしまいます。

名義預金については、名義人が相続したとみなされることはなく、遺言がない場合には原則どおり遺産分割の対象になります。

名義預金は贈与と扱われるわけではありませんので、時効という概念はありません。

 

名義預金とみなされないために

 ①贈与契約書を作成する

  名義預金と否認されている事例のほとんどは贈与契約書を作成していないケースだそうです。贈与契約書は何よりも有効です。

 ②贈与した人と贈与を受けた人でお互い財産を把握し、資金移動の痕跡を残す

 ③口座の通帳、印鑑、キャッシュカードの管理は受贈者が行う

 ④口座の開設は受贈者自らが行う

  ただし、贈与専門の通帳を作るのは厳禁です。

 ⑤贈与者と受贈者の銀行届出印は違うものを使用する

 ⑥名義人がいつでも入出金できるようにする

 ⑦年間110万円を超える贈与を受けた場合には、贈与税の申告、納税を行う

「生きるのに精いっぱいという人が、だいたい見事な人生を送りますね」
樹木希林

生前贈与加算】(3年内加算ルール)

 相続開始前3年分の贈与は相続税の課税価格に加算され、支払い済みの贈与税は相続税額から控除されます。ただし、相続税の額よりも、支払い済みの贈与税の額が大きい場合は、差額の還付を受けることはできません。

暦年贈与における贈与税の基礎控除で課税対象にならなかった財産も持ち戻しの対象となります。

生前贈与加算の対象となる贈与は、相続人、受遺者、死因贈与の受遺者のみですこれら以外の人の対する贈与には適用されません。嫁や孫に対する生前贈与は、原則として3年内加算の対象にはなりません。

ただし、相続人に該当していても、相続財産を一切取得しない人は、3年以内贈与があったとしても加算対象になりません。

この制度は、相続税を少なくすることだけを目的として、亡くなる直前に駆け込みで生前贈与をすることを防ぐ目的で導入されました。

したがって、相続税を安くするためには、なるべく早く、長期にわたって、生前贈与をした方が節税になるということです。

 

生前贈与加算の対象外となるケース

 ①配偶者控除が適用される場合

 ②住宅取得等資金の贈与

 ③教育資金の一括贈与 

 ④結婚・子育て資金の一括贈与

 ⑤相続財産を取得しない人が受けた贈与財産

  もともと相続人でない場合や、相続放棄した場合など。

 

生前贈与加算の対象にならない人

①相続で財産を取得しない人

 ただし、みなし相続財産を取得した人は贈与加算を適用する必要があります。

②相続放棄をした者

③相続人でない孫(代襲相続の孫を除く)

 このルールは、原則として相続権のある子供が対象です。

孫は、被相続人からすると相続人には該当しません。

しかし、孫でも3年内加算の対象になることがあります。遺言書で孫に遺産を相続させることが定められている場合や、孫が生命保険の受取人になっている場合です。

④実子の配偶者

④相続欠格、廃除者

 

【特例贈与財産】

 一定の要件を満たす特例贈与財産にかかる贈与税に関しては、一般贈与財産とは異なる税率が適用(特例税率は一般税率よりも低く設定されている)されます。

○特例贈与財産の要件

・受贈者の直系尊属(両親や祖父母など)から贈与を受ける財産であること。

・受贈者が財産の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること。

 ➡特例贈与財産の税率

「人の一生というものは、戸の隙間から、白馬のかけすぎるのを見るほどに短い」司馬遼太郎

相続時精算課税制度

①制度の概要

 父母や祖父母からの生前贈与について、受贈者の選択により、従来の贈与税制度に代えて贈与時に贈与財産に対して特別控除額2,500万円を控除(それを超えた分は一律20%の贈与税が課税されます)し、相続時にその贈与財産を相続時にその贈与財産と相続財産を合計した価額をもとに相続税額を計算することにより最終的に精算する制度です。

適用期間は、2003年1月1日~2021年12月31日の間の贈与です。

贈与時点の財産価額が課税対象になります。

なお、支払った贈与税額が相続税額を超える時は、その超えた税額の還付を受けることができます。

特別控除2,500万円の枠は満額になるまで何度でも複数年にわたって利用できます。

この制度は、贈与者(父母、祖父母)と受贈者(子、孫)各々のセットごとに適用できます。

ただし、相続時精算課税制度は「納税の猶予」にすぎませんので、暦年贈与の非課税枠のように「納税の免除」という性質のものではないことに注意が必要です。

 

②条件

 次の条件のすべてを満たす場合は、制度を利用することができます。

・贈与者が贈与をした年の1月1日時点で60歳以上

・受贈者(子や孫)が贈与のあった年の1月1日時点で20歳以上

・贈与者と受贈者の関係が親子か祖父母と孫

③対象財産

 贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません。

④税額の計算

⑤申告手続き

 この特例を受けるためには、贈与を受けた人が、財産をもらった年の翌年2月1日から3月15日の間に所轄税務署に、相続時精算課税選択届出書を添付して、贈与税の申告を行うことが必要です。

 

相続時精算課税のメリット】

①相続財産が相続税の基礎控除以下であるとみこまれる場合は、相続発生時に持ち戻しても相続税がかからない。 

②2500万円の控除額があるので、一度に多額の財産の移転が可能です。

③暦年贈与と比較して早く財産を移行できる。

③収益不動産の建物を子に贈与することで、賃料は子が得ることになり、中長期的な相続税対策になる。

④値上がりしそうな財産を贈与すれば節税になる。

 贈与財産の評価額は「贈与時点の時価」であるため相続時に値上がりしていればその分の相続税が節税になる。

 

相続時精算課税のデメリット】

この制度を一度選択すると、暦年課税制度(110万円非課税)を選択することができな い

②年間の贈与額が110万円以下であっても相続時に相続財産に加算され、相続税が課税される。

③110万円以下の贈与でも申告の必要がある。

小規模宅地等の特例が使えない。

⑤この制度は基本的に節税の効果はなく、納税を将来に引き延ばす効果しかない。

 

贈与を行う場合、最も適した課税方式を選択し、なるべく税負担を軽減しながら手続きを行うことが大切です。

「日本ほど素晴らしい歴史をもっている国はありません」百田尚樹

住宅資金を贈与する場合

 受贈者の要件

 建物の要件

 非課税限度額

 質の高い住宅

 

 平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に、親や祖父母といった直系尊属から受けた贈与を資金として住宅を取得・新築・増改築する等した場合に、法律で定められた非課税限度額(最大3000万円)まで贈与額を非課税にするという住宅取得等資金贈与の非課税の特例があります。 

この制度は基礎控除と併用できるため、消費税10%の場合は、最大3000万円に110万円を足した3110万円の贈与まで贈与税がかかりません。

家屋だけでなく土地の購入に充てる資金も非課税の対象になります。

配偶者の親や祖父母は認められませんが、夫婦それぞれの直系の父母や祖父母から受ける住宅取得資金贈与の非課税枠を夫婦別で利用することは可能です。ただし、取得した不動産は共有名義にしてください。

非課税限度額は、住宅の種類、契約の締結日、消費税率によって変わります。

あくまでも住宅を新たに取得するための資金援助に限定されるため、既存の住宅ローンの返済のための資金援助はこの特例の対象とはなりません。

贈与税額が0円になっても申告は必要です。

注意しなければならないのは、小規模宅地等の評価減の特例が使えなくなることです。

住宅取得資金の贈与の非課税制度と暦年贈与または相続時精算課税制度を重ねて利用することは可能です。

相続が発生した際に、生前贈与加算(相続発生前3年以内の贈与財産を相続財産として計上しなおす)から切り離すことができます。

住宅資金の贈与を受けた後で、資金提供者が亡くなった場合の相続税を計算する場合には、住宅取得等資金の贈与の非課税制度による非課税額までの贈与金額については相続財産に加算する必要はありません

贈与税の3年内加算のルールは適用されません。 

 

【受贈者の要件】

下記の要件をすべて満たしていなければなりません。

・贈与者の子または孫であること(直系卑属であることが条件)

・贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上であること

・贈与年の合計所得金額が2,000万円以下であること

・配偶者や親族などの一定の関係がある人から住宅用家屋として取得したものではないこと

・贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること

・贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること、又は遅滞なく居住することが見込まれること

・取得しようとしている住宅が、配偶者や親族など近しい一定の人から購入するものではないこと

・贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日の間に、税務署に贈与税の申告をすること

・贈与を受けたときに日本国内に住所があること

・贈与を受けたものが、取得した住宅取得等資金の全額を居住用家屋の新築や購入、増改築に使用すること

 ➡直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)

 

【建物の要件】

 建物の要件は、新築と中古で異なります。

○新築住宅

 ①家屋の登記簿上の床面積が50㎡以上240㎡以下であること

 ②床面積の2分の1以上に相当する部分が、受贈者の居住専用であること

 ③日本国内にある住宅用の家屋であること

 ④贈与の翌年3月15日までに居住していること。又は居住することが確実に見込まれていること。

 

○中古住宅

 新築住宅の①、②の要件に加え、

 ③木造は築後20年以内、マンションなど耐火建築物は築25年以内であること。または新耐震基準に適合するものであること。

 

○増改築

 ①日本国内にある住宅用の家屋であること

 ②工事費用の額が100万円以上であること

 ③増改築後の家屋の登記簿上の床面積が50㎡以上240㎡以下で、かつ家屋の床面積の2分の1以上が居住用であること 

 ④増改築等後の家屋の床面積が50㎡以上であること

 ⑤自己が所有し、かつ、居住している家屋に対して行われたもので、一定の工事に該当することについて、「確認済証の写し」、「検査済証の写し」又は「増改築等工事証明書」等の書類により、証明されたものであること

 ➡住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税 増改築等の要件(国税庁)

 

【非課税限度額】

 非課税限度額は、家屋の種類、契約締結日、消費税率によって異なります。

消費税率の区分 契約締結日 良質な住宅 一般の住宅
消費税率が10%の場合 2020年4月~2021年3月 1,500万円 1,000万円
2021年4月~12月 1,200万円 700万円

 

  ➡直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)

 

質の高い住宅

 取得する住宅が、質の高い住宅として認定されると、通常の非課税枠に500万円がプラスされます。

具体的には、高断熱・高気密住宅、地震への安全性を高めた住宅、バリアフリーに配慮した住宅などが該当し、「省エネ等住宅」と言われます。

次のいずれかの基準に適合する住宅が対象です。

 ①断熱等性能等級4又は一次エネルギー消費量等級4以上の住宅であること。

 ②耐震等級2以上もしくは免震建築物の住宅であること。

 ③高齢者等配慮対策等級3以上の住宅であること。

「質の高い住宅」として非課税措置を適用するには、贈与税の申告書に「住宅性能証明書」等を添付し、これに該当する旨を証明する必要があります。

 ➡住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置について(国交省)

 

住宅資金贈与の申告

 制度を利用するためには、贈与税がゼロであっても確定申告が必要です。

贈与税の申告は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日の間に行います。

贈与税申告書を作成する前に、まずは「住宅取得等資金の非課税のチェックシート」を準備します。

非課税の申告書には複数の書類を添付します。以下の通りです。

○一般的に必要となる書類

 ①確定申告書(第一表)

 ②確定申告書(第一表の二)(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)

 ③受贈者の戸籍謄本

  贈与者と受贈者の関係を証明。受贈者の氏名、生年月日の証明。

 ④住民票の写し

 ⑤受贈者の源泉徴収票又は所得税の確定申告書の控え

 ⑥登記事項証明書の写し

 ⑦売買契約書・工事請負契約書の写し

  契約年月日等を確認します

 ⑧マイナンバーカードまたは通知書

 ⑨認印

 ➡住宅取得資金の非課税のチェックシート(国税庁)

 

省エネ等住宅に該当する場合(いずれか1つ)

 ①住宅性能証明書

 ②建設住宅性能評価書の写し

 ③長期優良住宅建築等計画の認定通知書等の写し及び住宅用家屋証明書又は認定長期優良住宅建築証明書

 ④低酸素建築物新築等計画認定通知書の写し&住宅用家屋証明書又は認定低酸素住宅建築証明書(写し可)

 ⑤耐震基準適合証明書

 ⑥既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類

「彼が幸せになれれば、自分ももっと幸せになれる」橋本愛

住宅資金贈与の申告

 制度を利用するためには、贈与税がゼロであっても確定申告が必要です。

贈与税の申告は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日の間に行います。

贈与税申告書を作成する前に、まずは「住宅取得等資金の非課税のチェックシート」を準備します。

非課税の申告書には複数の書類を添付します。以下の通りです。

○一般的に必要となる書類

 ①確定申告書(第一表)

 ②確定申告書(第一表の二)(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)

 ③受贈者の戸籍謄本

  贈与者と受贈者の関係を証明。受贈者の氏名、生年月日の証明。

 ④住民票の写し

 ⑤受贈者の源泉徴収票又は所得税の確定申告書の控え

 ⑥登記事項証明書の写し

 ⑦売買契約書・工事請負契約書の写し

  契約年月日等を確認します

 ⑧マイナンバーカードまたは通知書

 ⑨認印

 ➡住宅取得資金の非課税のチェックシート(国税庁)

 

省エネ等住宅に該当する場合(いずれか1つ)

 ①住宅性能証明書

 ②建設住宅性能評価書の写し

 ③長期優良住宅建築等計画の認定通知書等の写し及び住宅用家屋証明書又は認定長期優良住宅建築証明書

 ④低酸素建築物新築等計画認定通知書の写し&住宅用家屋証明書又は認定低酸素住宅建築証明書(写し可)

 ⑤耐震基準適合証明書

 ⑥既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類

「侍が主を信じられなくなったら、それはもう侍ではございますまい」山岡鉄太郎(勝海舟が見込んだ男)

住宅資金贈与の注意点

①贈与を受けるタイミングは、住宅を取得する前でなくてはいけません。

②贈与を受けた資金の全額を贈与を、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の取得や一定のリフォームなどに充て、かつ、その住宅に居住することが必要です。

 3月15日以後でも、遅滞なく居住の用に供する見込みがある場合には贈与税非課税の要件を満たすことになりますが、贈与を受けた年の翌年12月31日が居住開始の最終期限になります。

③適用を受けるための申告書を提出する。(贈与税がゼロとなる場合でも

④住宅ローンの返済のための住宅取得等資金の贈与は特例が適用されません。

⑤土地の贈与は適用の対象外になります。

 

【住宅資金贈与の失敗例】

①土地だけ取得した。

②住宅の完成が遅れ、申告期限より後に引き渡しとなった。

③住宅購入の後に、贈与を受けた。

④受贈者の合計所得金額が2000万円を超えてしまった

「病を駄目として、健康をいいとするだけなら、こんなつまらない人生はないだろう」樹木希林

贈与税の配偶者控除の特例

 正式には「夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除」といいます。

配偶者控除とは配偶者に対し、

①居住用の不動産

②居住用の不動産を買うための資金

いずれかを贈与した場合に非課税枠が適用される制度です。

婚姻期間が20年以上の夫婦が使うことができます。

その年の基礎控除110万円に加えて、最大2,000万円まで非課税で贈与することができます。

相続税には相続開始前3年分の贈与は相続税の課税課価格に加算されるという規定(生前贈与加算)がありますが、この配偶者控除は対象外となり、課税されません。

①建物の引き渡しは原則翌年3月まで

 贈与を受けた資金の全額を、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の取得や一定のリフォームなどに充て、かつ、その住宅に居住することが必要です。

 

【特例の要件】

①夫婦の婚姻期間が20年以上(入籍していない期間は対象外になります)過ぎたのちに贈与が行われたこと。

②過去に配偶者控除を受けていないこと(同一夫婦間で1度だけ)

③居住用の土地、借地権、家屋等の贈与を受け、翌年3月15日までに、

 a)居住用不動産にあっては、受贈者が居住し、かつその後も引き続き居住する見込みである場合。

 b)贈与を受けた金銭で取得した国内の居住用不動産に、贈与を受けたものが現実に住み、その後も引き続き住む見込みである場合。

④適用を受けるためには贈与税の申告が必要

 仮に贈与税の配偶者控除を使った結果、納税額がゼロとなった場合でも申告を忘れないでください。

 

【メリット】

①相続税で相続開始前3年以内の生前贈与加算の適用がない。

②贈与税も相続税も課税されずに、居住用不動産の移転が可能。

③売却した時の譲渡所得税対策になる。

 居住用不動産を売却した場合は3000万円までが非課税になります。夫婦で共有していれば倍額の6000万円が控除されます。

 

【デメリット】

 相続税には、「配偶者の税額軽減」という制度があり、配偶者が取得した遺産額から、配偶者の法定相続分か1億6000万円のいずれか大きい方の金額を差し引いて、残った金額のみ相続税がかかる決まりになっています。

①1億6000万円までは課税されないので、ほとんどの家庭では配偶者は全く課税されない。

②結果的に相続税額を増やすことになることもある。

③不動産取得税と登録免許税がかかる。(これらの税金は相続によって取得する場合は優遇されている)

④小規模宅地等の特例が使えなくなる。

⑤贈与を受けた配偶者が先に死亡した場合、贈与をした配偶者が、贈与した居住用不動産を相続すると、相続税の負担が発生する。

⑥一時相続の相続税は抑えられるが次の配偶者の相続である二次相続の相続税が高くなる。

⑤内縁関係の夫婦には、贈与税の配偶者控除を適用できない。

 

 ➡国税庁

みなし贈与

 みなし贈与とは、本来の贈与ではないものの、課税の公平負担の見地から、贈与とみなされる行為のことです。

贈与税の対象となっているとは気づかず、贈与税の納付を忘れてしまい、税金の滞納に陥るケースがあります。

みなし贈与に贈与税が課税された場合、通常の倍以上の税金が発生するということもありますので、注意が必要です。

 

【みなし贈与とされるケース】

①時価よりも著しく安い金額で不動産を購入したとき

 適正時価との差額について贈与税が発生します。

 さらに、譲渡した者には「みなし譲渡所得税」という税金が課税されます。

「著しく低い価額の対価」に該当するかどうかについては、個々の具体的事案につき社会通念に従い、課税の趣旨・目的に沿って合理的に判定すべきと考えられています。

②対価を支払わずに不動産の名義を変更したとき

 土地や建物の名義を子供の名義に変更したような場合で、対価の支払いがなく行われていないときは贈与とみなされます。

③不動産購入のための借金を免除されたとき

 不動産購入の借金を免除してもらった場合、債務免除に該当し、本来返済すべき価額分について債務者が利益を得ることになり、債務免除者から贈与されたものとみなされ、贈与税が課されます。

 債務免除等による利益を受けた場合であっても、債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合において、債務者の扶養義務者から債務の免除等を受けた場合は、みなし贈与に該当しません。

④親が子供の借金を代わりに払ってあげたとき(債務免除益)

⑤共有名義不動産の持ち分割合と資金の拠出割合が違うとき

 購入資金の拠出割合と持ち分割合に差がある場合は、その差額について贈与税が課税される場合があります。

⑥適正な対価を負担せずに取得した信託受益権

 信託とは、信託法に基づいて、特定の委託者が一定の財産を受託者に信託し、受託者は委託者の信託目的に沿って運用を行い、その受益を受益者にもたらす仕組みです。

受益者が委託者と異なる第三者である場合には、委託者から受益者に対し間接的に贈与があったものとみなして課税されます。

⑦受取人が保険料を負担せずに取得した保険金

 親が子供を受取人とする保険に加入して掛け金を払い、満期時に保険金が子供に支払われるケースです。

保険料の一部を負担していた場合であっても、負担していなかった部分に対応する保険金は、贈与によって取得したものとみなされます。

ちなみに生命保険の満期ではなく契約人の死亡による保険金の場合は、贈与税はかからず相続税の対象になります。

⑧離婚による財産分与

 離婚による財産分与は、社会通念上相当の範囲内であれば贈与税の対象にはなりません

財産分与は夫婦それぞれが持つべき財産の清算であり、新たに財産を取得したわけではないからです。

財産分与の対象になるのは、夫婦が婚姻期間中にお互いの協力で築き上げた財産です。

独身時代に築いた財産は個人の特有財産ですから、財産分与の対象になりません。

結婚している間に蓄えたものなら名義に関わらず財産分与の対象になります。専業主婦であっても半分は妻が受け取る権利があります。

ただし、次に当てはまるケースは、贈与税がかかります。

・財産分与の額が多すぎる場合

 分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他すべての事情を考慮してもなお多すぎる場合

・離婚自体が相続税もしくは贈与税の脱税を目的とする場合

 この場合は、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかります。

 

○債務免除

 債務免除とは、無償あるいは非常に低い対価で債務を免除してもらったり、誰かに肩代わりをしてもらったりした場合のことをいいます。(民法519条:債権者が債務者に対し債務を免除する意思を表示したときはその債権は消滅する)

税務上、その利益を受けた人が、債務免除が行われたときにその債務免除にかかる債務の金額を、債務免除をした人から贈与により取得したものとみなされます。

 

【離婚時の財産分与】

 財産分与とは、夫婦が婚姻中に築いた財産を、離婚の際に分配する制度です。

婚姻中に夫婦で築いた財産は、原則的に夫婦の共同財産です。

婚姻中に増えた財産でも親からの相続又は贈与で取得した財産は、財産分与の対象外になります。

財産分与の時効は、離婚後2年です。

離婚時の財産分与には、大きく分けて次の3種類があります。

・清算的財産分与

・扶養的財産分与

・慰謝料的財産分与

 

清算的財産分与

 財産分与の多くはこの「清算的財産分与」にあたります。

清算滝財産分与の対象となる財産が、共有財産です。

分け方は2等分が原則とされていて、たとえ妻が専業主婦=家庭の収入減が夫の給与のみの場合であっても、その給与は妻が家庭内の仕事をこなすことで夫を支えた結果得られたものと考えるため、基本的には妻にも全財産の半分を受け取る権利があるとします。

夫婦のうち現実に財産を持っている側に対しては、他方から財産分与の請求ができるとされています。

夫や妻が結婚前から持っていた財産は「特有財産」と呼ばれ、清算的財産には含まれません。

清算の対象には、動産、不動産、金銭、預金債権、保険、有価証券等が含まれます。

清算的財産分与では、離婚原因を作った側からも財産分与の請求が認められていますので、注意が必要です。

家や土地・自動車・有価証券・貴金属などの財産分与を行う場合は、売却をせずにどちらかが譲り受けるケースも少なくありません。

 

○財産分与で対象になる財産

・不動産

 夫婦が住んでいた家を売却する場合、売却価額がローン残債を下回ったときは、差額を預貯金などで返済しなければ、借入をした金融機関の抵当権が抹消されず、売却ができません。

 不動産を共有のままにしておくと、数年たって家を売却しようとしても、「共有者の同意が必要」といわれて売却ができなかったり、相手が再婚した後、死亡した場合など、相続が発生して事がややこしくなることもあります。

住宅ローンが残っている場合の名義変更は、金融機関の承諾が必要です。

平等に分けにくい土地や建物について財産分与を行った場合、贈与税の対象ではなく、所得税の課税対象になることがあります。

 

・現金、預貯金

 夫婦が婚姻期間中にためていた現金、預貯金(名義はどちらでもよい)は、すべて財産分与の対象になります。子供の名義であっても同様です。

・有価証券(株式や国債など)

 有価証券は常に評価額が変動するので、離婚が成立した時の評価額を目安とすることが一般的です。

・自動車や家電

・家財道具

・高額な骨董品、美術品など

・退職金

 夫婦の一方又は双方の退職金が、遠くない将来に確実に支払われることが見込まれる場合は、財産分与の対象になります。

・保険

 保険には、生命保険と損害保険がありますが、一般的には貯蓄性を供える生命保険が財産分与の対象になります。

 夫や妻が受取人になっている生命保険の契約を維持する場合は、受取人を子供などに変更します。

 学資保険は貯蓄性のある生命保険の一種ですから、原則的に財産分与の対象になります。

・会員権

・年金

・負債

 プラスの財産に限らず、住宅や自動車のローン、子供の教育ローン、生活費のために借りた借金といったマイナスの財産も、財産分与の対象です。

 

○課税の対象になる財産

 

扶養的財産分与

 離婚後一定期間金銭の支払いを行う形の財産分与です。

離婚することで夫婦のどちらかの生活が苦しくなる場合は、「扶養的財産分与」という形で、生活能力のある側が一定の生活水準を維持できるようになるまでフォローします。

離婚により経済的に弱い立場に置かれる配偶者が、経済的に自立できるまでの期間、生活を補助するという趣旨で支給されるのが一般的です。

扶養的財産分与の期間の相場は半年~3年程度で、財産分与を受ける側はこの期間に経済的な自立を目指します。

 

慰謝料的財産分与

 例えば浮気やDVなど、どちらかに明らかな非があって離婚することになった場合、精神的な苦痛を償うための慰謝料の意味合いを込めて財産分与を求めることがあります。

 

【離婚での財産分与における税金】

 現金の財産分与では、税金はかかりません。財産分与で課税対象になる財産とは、不動産、有価証券、ゴルフ会員権、絵画・骨董品などです。

 

①贈与税

 離婚での財産分与では、原則として、贈与税は課税されません。

これは、相手から贈与を受けたわけではなく、夫婦の財産関係の清算や、財産分与義務に基づいた給付と考えられているためです。

しかし、財産をいくら分与されても贈与税が課税されないわけではなく、「社会通念上相当な範囲」を超える場合には、超えた範囲は贈与税の課税対象になります。

 

譲渡所得税

 不動産の場合、「財産分与の時の不動産の時価」が「不動産取得時の時価」よりも大きければ、その差額に対して分与をした側に譲渡所得税がかかります。

ただし、住んでいる家を売却した場合、最高で3,000万円までは特別控除で税金はかからないので、課税対象にはなりません。

ただし、この特別控除は夫婦間での不動産譲渡には適用されないので、節税のためには離婚後に譲渡する必要があります。

 

③登録免許税

④固定資産税

⑤不動産取得税

 離婚での不動産取得税は、「夫婦の財産の清算」として分配された分に関しては課税されません。これは贈与税の時と同じ理屈で、実態としての財産移転ではない、との考え方からです。

 

 ➡贈与税額(国税庁)

財産を相続したときにかかる税金(相続税)

「キープ・スマイル、ステイ・ポジティブ」

 相続税の申告期限は相続開始から10か月以内です。

不動産の相続税評価額は、土地の場合は、路線価方式か倍率方式で、建物の場合は、固定資産税評価額から算出されます。

 

相続人と法定相続分

 

相続税の基礎控除

 相続税の基礎控除は次の式で計算されます。

3000万円+600万円×法定相続人の数

遺産の総額が基礎控除を超えない場合は、申告の必要はありません。

相続人の人数については、相続人の中に相続放棄をした人がいても、その相続放棄をした人も含めて計算します。

10人に1人くらいの割合で相続税の申告が必要になります。

 

養子縁組と基礎控除

 

相続税の速算表

 

小規模宅地の特例

 

相続税の配偶者控除

 配偶者が遺産分割や遺贈により取得した遺産額から、配偶者の法定相続分相当額か1億6千万円のいずれか大きい方の金額を差し引いて、残った金額のみ課税するという制度です。

この適用を受けるためには、相続税が0円でも、相続税の申告が必要です。

配偶者控除の適用を受けるためには、配偶者が相続等によって実際に取得した財産等の価格が確定している必要があります。

 

【配偶者の税額軽減が適用されるための3つの要件】

・戸籍上の配偶者であること

・相続税の申告期限までに遺産分割が完了していること

 遺産分割が確定していなかった場合、相続税申告書に「分割見込書」を添付して、財産の分割ができないやむを得ない事情があり、税務署長の承認を受けた場合は、遺産分割が確定した後に申告をやり直せばその時に配偶者控除の適用が可能です。

・相続税の申告書を税務署に提出すること

 

【税務署提出時の必要資料】

 

みなし相続財産

人が母親から生まれる限り、この悲しみから逃れることはできない(東京タワー)

相続税の申告

 相続税の申告期限は相続開始の日から10か月以内です。

 申告が必要になるのは以下の2つの場合です。

①遺産総額>基礎控除であり、相続税が発生する場合

②申告が必要な特例を利用する場合

 最終的に納めるべき相続税がない場合であっても、申告が必要です。

 

「相時相続控除・未成年者控除・障害者控除」により、遺産総額は基礎控除を超えるが、相続税がかからない場合には、相続税の申告は不要です。

 

相続税の申告に必要な書類

 

埋まることのない思い残しを抱えて毎日を生きていく(東京タワー)

相続税計算時における不動産の評価方法

 土地の場合は路線価もしくは固定資産税評価額をベースに計算され、建物は固定資産税評価額によります。

高額な土地の相続では、相続税の負担が発生する可能性が高くなります。

不動産の価格を概算で求めるには、

 固定資産税評価額×80/70で求めます。

理論上「時価を100」とした場合の「相続税評価額は80」、「固定資産税評価額は70」とされているからです。

相続税の計算方式には、路線価方式と倍率方式があります。

どちらの方式を使うかは、国税局によって地域ごとに定められています。

 

路線価方式

 路線価とは、国税庁が定めた土地の値段のことをいいます。

路線とは道路のことで、路線に面する標準的な宅地の1㎡あたり1,000円単位の評価額が定められています。

路線価を地図に記したものを「路線価図」といい、路線価を調べる際はこの路線数を活用します。

毎年1月1日を評価時点とし、7月1日に国税庁のホームページで発表します。路線価を調べる時には、最新の路線価を知ることが重要です。路線価図は各税務署でも閲覧できます。

路線価の水準は、その年の公示価格の80%となっています。

 

○計算式

 正面路線価×奥行価格補正率×土地の面積

奥行価格補正率:道路に1面しか面していない土地の場合、奥行きが極端に長い場合や短い場合があります。そのような土地は活用しにくいため、評価額が下がります。 

奥行距離(m)

奥行価格補正率
4未満 0.9
4~6未満 0.92
6~8未満 0.95
8~10未満 0.97
10~24未満
24~28未満 0.99
28~32未満 0.98

 

倍率方式

 市街地以外、路線価が定められていない道路に面している土地の評価に使われるのが倍率方式です。

○計算式

 固定資産税評価額×税率 

 

「充実した1年は、茫然自失の百年にまさる」秘本三国志

相続税に関する罰則

 相続税の納付期日は、相続が始まったことを知った日の翌日から10か月以内です。

申告や相続税の納付をしなければならなかった人が、無申告で納税もしなかった場合には、罰則が付きます。

国税許可や税務署の実地調査等により申告漏れを把握された場合、修正申告を求められます。

相続税をどうしても納められない場合は、物納や延納という手続きを検討します。

 

延滞税

 納付期限を過ぎた場合に課されます。

 納税額×延滞利率×滞納日数÷365日

 ・期限から2か月まで……年「7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合になります。

 ・期限から2か月を超える部分……年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合となります。

 ※特定基準割合は、各年の前々年の10月から前年の9月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の12月15日までに財務大臣が告示する割合に、年1%の割合を加算した割合のこと。

 更正・決定の場合は、「更正通知書が発送された日」から1か月後が納期限になります。

 延滞税は本来支払うべき税金にのみ課され、無申告加算税や過少申告加算税にはかかりません。

 

無申告加算税

 相続税に限りませんが、税金の申告書を期限までに提出しないと、原則として無申告加算税という罰則を受けます。延滞税に加えて課せられます。

 税額=本来の納税額×(15~20%)

 本来の納税額のうち50万円までは、税率が15%になります。

 本来の納税額のうち50万円を超える部分については、税率が20%になります。

申告期限までに相続税申告書を提出していなくて、税務署からの通知を受けるまでに自分から提出した場合は、原則として5%の無申告加算税がかかります。

 なお申告期限から1か月は猶予期間(国税通則法66条第7項)として与えられており、この期間に申告をすれば無申告加算税がかかりません。

 

過少申告加算税

 納付した税額が適正額よりも低かった場合にかかる追徴課税です。

 過少申告加算税=追加で発覚した納税額×年利10%×延滞日数÷365日

 申告した納税額が少ないのに気づき、自主的に修正申告をして納税し直した場合には、過少申告加算税は課せられません。

 どのタイミングで間違いを正すのかによって過少申告加算税の額は大きく変わってきます。

無申告加算税の計算式
自主的に申告期限後に申告書を提出した場合

納税総額×5%×滞納日数÷365日

(申告が申告期限から2週間以内に行われれば0%)

税務調査により提出した場合

納税総額×10%×滞納日数÷365日

(納付税額が50万円を超える部分は15%)

 

重加算税

 相続税を税務署に申告したが相続財産を隠したり、証拠書類を偽装したりした場合は、延滞税とともに納付した税金の35%が課税されます。

申告書を提出しなかった場合で、財産を隠ぺい又は事実を仮装していたときは40%が課税されます。

重加算税は、過少申告加算税と無申告加算税の代わりに課されるものなので、重加算税が課せられる場合は、過少申告加算税と無申告加算税は発生しません。

 

利子税

 相続税の延納をすると利子税が発生します。

 ➡国税庁HP 

「農業だけは誰も不幸にせん。農業こそは、魂の産業じゃ」西郷どん

相続税が追徴課税される確率

 

 

 

「生きているだけで丸もうけ」明石家さんま

相続税の税務調査

 相続税の税務調査とは、相続税の申告漏れがなかったかどうかを確認するための税務署による調査のことです。

税務調査というものは、経営者にとって精神的、時間的に大きな負担が生じるものです。

税務調査は、被相続人が住んでいた居宅で行われることが多いです。基本的には2日間です。

相続税以外で税務署の調査が入るのは100件に1件ほどの割合ですが、相続税申告の場合は約21%の割合で調査が行われているそうです。

税務調査では、実地調査を行う前に、事前調査が行われており、その事前調査の結果、疑わしい案件を選定して実地調査が行われます。

税務調査の対象者は、相続人全員です。

調べられるのは、過去10年分の預金通帳です。

親族の預金通帳も、故人が亡くなる5年位前にさかのぼって調べます。

税務署は金融機関から預金口座の情報を入手することができます。

100万円以上の海外送金をした場合には、銀行から税務署へ資料が提出されることになっています。

金融機関は取引履歴を10年間保有しなければならないことに法律で定められています。

相続税の申告は申告納税方式といって、自分で(又は税理士が代理して)税額を計算して納税する方法をとっています。

サラリーマンの場合は給与収入に関しては会社がやってくれるので自己申告をする必要はありません。

贈与税の時効は7年間ですが、名義預金と認定された場合には、時効は適用されません。

ちなみに、相続税の時効は5年です。

相続発生後に、税務署から送付されてくる「相続税のお尋ね」の封書は、すべての家に送られてくるものではなく、相続税が発生しそうな家をあらかじめ選定して送付されます。

相続税は、税務署が最も申告内容の調査に力を入れている税金だそうです。

万が一税務調査が入った場合には、約83%という高い確率(平成29年度)で申告漏れが発見され、1件平均の追徴課税額は623万円だそうです。

税務調査は、相続発生後6か月~2年後に行われることが多いようです。

税務調査を受ける確率を下げるために、「書類添付制度」を検討してみてください。

 

金地金等の相続

 資産を金地金などで所有している人もいます。

金地金は被相続人の死亡日の取引相場が評価額になります。

金地金には貴金属業者の刻印が押されていますので、刻印のある貴金属業者に問い合わせると取引相場がわかります。貴金属業者によってはホームページで日々の取引相場を公開しています。

被相続人が、純金積み立てや金の預かりサービスなどを利用していた場合は、貴金属業者に問い合わせてください。

1回の売却金額が200万円を超える取引を行った場合は、買い取り業者はその内容を「支払調書」として所轄の税務署に提出することになっています。

暦年で売却総額が200万円を超えたとしても、「支払調書」の提出はありません。

 

 ➡相続税の早見表

 

強制調査と任意調査

 税務調査には、強制調査と任意調査があります。

強制調査は、国税局査察部(マルサ)によって、納税者の意思とは関係なく、強制的に行われます。悪質で大口の脱税事案等に対して行われるものです。

最終的には、検察庁への告発を目的としています。

 

【強制調査の対象となるもの】

 ・任意調査を拒んだ場合や、脱税額が巨額で手口が悪質であると疑われる場合

 ・査察調査の着手前に、内定調査等により既に「脱税」の裏がとれている場合

 

任意調査とは、通常、実施される税務調査のことです。

強制捜査のように強制的に家の中を捜索されたり、物を差し押さえられたりすることはありません。

ただし、納税者には受忍義務があるため、税務調査自体を完全に断ることはできません。

税務署の質問や資料提示依頼に不当な拒絶を行った場合には、罰則規定等(通則法127)も設けられています。

 

税務署が把握する不動産の相続登記

 不動産の相続登記は、法務局で行いますが、その情報は税務署も把握できるようになっています。

生前贈与で不動産を取得したにもかかわらず受贈者が申告をしていないと、まず贈与税の税務調査が行われます。

 

税務調査を受けやすい人

①高額納税者

 富裕層の税務調査は国税局が行います。

 富裕層の人(財産額約2億円以上)は、生前から税務署にマークされています。

②金融資産を多く相続した人

 金融資産と不動産であれば、金融資産を多く相続した人の方が、調査が入りやすくなります。不動産の場合は、解釈論になりがちだからです。

 遺産総額が3億円以上もしくは金融資産が1億円以上の場合は税務調査を受けやすいそうです。(調査の確率は、80%以上だそうです)

③自身で相続税の申告をした人

 税理士が作成した申告書と比較すると、専門知識がない分だけ、計算違いや特例適用の落としなどが多いようです。

④申告書がしっかり作成されていなかった人

⑤相続人の中で、年齢や収入に対して不相応に預金残高が多くなっている人

 被相続人の配偶者や子供に多くの預貯金などがあるような場合には、生前贈与について贈与税の申告と納付が正しく行われていたかが、調査されることが考えられます。

⑥家族名義の「上場有価証券」がある人

⑦相続税がかかるのに無申告の人

⑧200万円を超える貴金属の取引をしていた場合

 金や銀、プラチナといったものは、相続税や贈与税を逃れるために悪用する人が多いようです。

⑧被相続人の生前の預金から多額の不明出金がある

⑨葬儀後に多額のお金が引き出されている

⑩上場会社の重役、同族会社のオーナー

「日常の細事を大切にしないで、どうして物事が成功するだろうか」安田善次郎

相続税の申告漏れ

 国税庁のホームページで「平成30事業年度における相続税の調査の状況について」等が公表されました。

実地調査の件数は12,463件で、このうち申告漏れ等の日委があった件数は10,684件で、非違割合は85.7%です。

相続税の税額が生じる課税件数は、税制改正により課税対象が拡大した平成27年以降、年間10万件から11万件程度で推移しています。

申告漏れ課税価格は3,538億円で、実地調査1件あたりでは2,838万円(平成30事務年度)となっています。

申告漏れ相続財産のうち、最も金額が多いのが、「現金、預貯金等」です。続いて、「土地」、「有価証券」です。

追徴課税は708億円で、実地調査1件当たりでは568万円(平成30事務年度)です。

重加算税の賦課件数は1,762件で、賦課割合は16.5%(平成30事務年度)です。

無申告事案に対する実地調査を1,380件実施。このうち、申告漏れの非違があったものは1,232件、追徴課税の総額は101億円です。

 

 ➡「平成30事業年度における相続税の調査の状況について(国税庁)

「美しくない言葉は使わないことが大切」加藤一二三

相続税の時効

 相続税の時効期間の起算日は、相続税の法定申告期限の翌日です。

相続税の時効期限は、2種類あります。

善意の相続人の場合は5年間で、悪意の相続人の場合は7年間で時効になります。

つまり、偽りその他不正の行為により税をまぬかれた場合には7年、それ以外の場合には5年で時効になります。

法定申告期限が起算日になります。

悪意で相続税の申告も納付もしないということは、不正な行為とされていて、通常の相続税の全額の40%にあたる重加算税がかかります。

相続税の時効を完成させるための時効の援用は不要です。

 

【時効の中断】

 時効の中断とは、時効期間が経過する前にそれまでの時効の進行が終了し、ゼロに戻ってしまうことです。

時効の中断の主な要件として、債権者が訴訟を提起した場合や、支払い督促の申し立てをした場合、一部納税をした場合等あります。

 

【生前贈与と貸付金】

 生前の被相続人から贈与があり、その時に契約書作成せず、確定申告もしていなかった事実を税務署が知ると、被相続人からの貸付金とみなして、相続財産に加えるように指摘されることがあります。

貸付金ということであれば、時効は適用されません。

金銭の動きが同じであっても、内容が「贈与」か「名義預金」か「貸付金」かによって、税金が大きく変わることがありますので、注意が必要です。

不動産の賃貸と税金

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■消費税

 次のようなケースでは消費税の課税対象になります。

 

 

不動産取引に関する消費税

「自分に起こったことを観察し、面白がったり考え込んだりすることこそ人生の醍醐味だ」さくらももこ

 個人が売り主の場合は、土地建物共に非課税です。ただし、個人が所有する建物でも、賃貸借を目的とする事業用のアパートやテナントビルなどの物件の売買は、消費税の課税対象になります。

法人が売り主の場合は、建物のみに消費税がかかります。土地にはかかりません。土地の売買は資本移転であり消費ではないという考え方のようです。

事業者が個人から購入した場合は、消費税が含まれているものとみなされます。

不動産売買の仲介手数料、住宅ローン手数料などは基本的に消費税の課税対象です。

住宅などの建築請負工事代金には消費税が必要です。

消費税率の10%のうち7.8%は国税で、2.2%は地方税です。

 

【消費税とは】

 消費税は、課税事業者が行った国内取引に課税されます。

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