周南市・下松市・光市の不動産のご相談は
売家・売土地の泉
㈱レック 〒745-0806 山口県周南市桜木2丁目1-1
営業時間 | 9:00〜18:00 |
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定休日 | 日曜・祝日 |
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そろばん5級
計算尺2級
運転免許証(普通自動車、自動二輪)
宅建士
マンション管理士
行政書士
1950年9月生まれ
1991年5月レック設立
(一社)山口県宅地建物取引業協会
不動産は、多くの人にとって、人生で最大で、一度だけの買い物だと思います。
そのお手伝いをすることが私にとっては、有りがたい職業だと思っています。
大きな買い物をするときには、買う人の性格や考え方、計画性など多くの素因が渦を巻きます。
資金力が有る無しはほとんど関係ありません。
極端なお話をすると、初めて当事務所に来られた方に物件紹介をして、その日に見られて、その日に決められる人がいます。来店、電話、メールなどで物件情報を問い合わされ(当社だけではないと思います)我々以上に物件についての知識を蓄えられていますが、5年過ぎても決断購入しておられない人もいます。
誤解されないように付け加えますが、両者は共に人であり、私どもの人生での大切な出会いであると、受け止めています。
この道を40年近く歩んできて、ようやくその事を感じられるようになりました。
もう少し書きます。
ある日、「何も期待してないよ」という顔をした中年の男性(Aさん)が事務所に入ってこられました。
中山間部の物件を聞かれます。
「奇妙な人だ」と感じながら、私は愛想なく何点かの資料を出しました。
Aさんは、資料の1枚を手に取って、凝視しています。
しばらくして、「見てきます」と言い残して、事務所を出られました。
私は、その直後からAさんことは忘れます。私の秤で量れない人は、考えないようにしています。
その日のうちに、Aさんから電話がありました。
「現地を見ました。私が探していた土地そのものです。詳しい話を聞きたい。今から伺ってもいいですか」
その土地は、山陽自動車道を作る時に通された側道で、藪になっている土地です。
売却の依頼を受けているものの、まず『売れないだろうな』と思っていた土地でした。
1年後くらいのある日、事務所の電話が鳴りました。Aさんです。
「ほぼ完成したので、近くに来られたときに見に来てください」
私は通りがかった人のような顔をして訪ねていきました。
あの藪が、こんな姿になるとは……。
私にはとても想像できなかった光景でした。詩の世界です。
住居と離れと畑。
Aさんは、ご自分の手で作られたそうです。
私は今、思っています。
土地を生かすのは、そこに住む人の想像力、創造力、感性、優しさ、温もりなんだと。
住んでいる家族が幸せな日々を送ることのできる土地、建物、そこにある空間であれば、これ以上のものはありません。
人生の出会いの中で、私どもが少しでもその幸せのきっかけになれれば、無上の喜びです。