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相次相続控除(そうじそうぞくこうじょ)

相次相続控除とは、10年以内に相続が続いた場合に、同じ財産に短期間で相続税が重ねて課税されることを緩和するための精度です。相続税法第20条に規定されており、一定の条件を満たす場合には、2回目の相続税から前回納付した相続税の一部を控除できます。

1.制度の目的

短期間で相続が続くと、同じ財産に二重に相続税が課税されることになります。

この負担を軽減するための制度が相次相続控除です。

2.適用要件

次の3つ全てを満たす必要があります。

①今回財産を取得する人が法定相続人であること

・相続放棄した人は対象外

・遺贈だけを受けた人は対象外

②今回なくなった人(被相続人)が10年以内に相続を受けていること

③前回の相続で実際に相続税を納付していること

この3つが必要です。

3.10年以内とは

前回の相続開始日から、今回の相続開始日まで10年以内です。

4.控除額の考え方

控除額は、前回納めた相続税全部ではありません。

次の要素で計算します。

・前回納付した相続税

・前回取得した財産額

・今回の財産額

・今回自分が取得した割合

・経過年数

これらを組み合わせて計算します。

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5.年数による減額

最も重要なのは、1年経過するごとに10%ずつ控除額が減額するという点です。

例えば

経過年数 残る割合
1年 90%
2年 80%
3年 70%
4年 60%
5年 50%
6年 40%
7年 30%
8年 20%
9年 10%
10年 0%

※1年未満は切り捨てます。

6.配偶者控除との関係

併用出来ます。例えば

・配偶者税額軽減

・未成年者控除

・障害者控除

・相次相続控除

これらは条件を満たせば重ねて適用できます。

ただし、前回の相続で被相続人自身が実際に相続税を納めていることが相次相続控除の前提となります。

 

相続開始日

 相続開始日は、「被相続人が死亡した日」です。

医学的に死亡が確認された日であり、医師による死亡診断日の日付が相続開始日です。始まります。

相続は、人が亡くなったその瞬間から始まります。

相続手続の中には、相続開始日を起算日として手続きが可能な期限が定められているものもあるために、相続開始日がいつであるかは重要なことです。

特に相続税の申告と納付は期限を過ぎると延滞税が課せられるで、注意が必要です。

■相続財産の価値

 相続財産は、「相続開始日」の財産が基準になります。

不動産や株式、外貨などが該当しますが、これらは相続開始日の価値で考えるケースが大半です。

 

相続土地国庫帰属制度 

 

「人には光もあれば影もあります人とはそういう生き物なのです。そして複雑であればあるほど魅力があるのです。(まひろ)

相続人申告登記制度 

相続人申告登記制度は、2024年(令和6年)4月1日の相続登記義務化に合わせて新設された制度です。

1.相続人申告登記とは

簡単に言うと、「亡くなった登記名義人の相続人は私です」と法務局に申し出て、その事実を登記簿に記録してもらう制度です。

通常の相続登記とは違い、その不動産を誰が何分の何取得したかを確定して登記する制度ではありません。

相続人申告登記をすると、申出をした相続人については、原則として相続登記の3年以内の申告義務を履行したものとみなされます。

2.なぜこの制度が出来たのか

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。

原則として、「相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内」に相続登記をしなければなりません。正当な理由なく義務に違反すると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。

ところが、相続人になったものの、「誰が不動産を取得するのか」で話がまとまらないことがあります。

3年以内に遺産分割が終わらないからといって、相続人全員について法定相続分による登記をしようとすると、戸籍収集などの負担が大きくなります。

そこで、「とりあえず私は相続人であることを法務局に申し出れば、私については3年以内の義務を履行したことにしましょう」という簡易な制度が設けられました。

3.通常の相続登記との違い

項 目 相続人申告登記 通常の申告登記
目的 相続登記義務を簡易に履行 所有権を相続人名義に変更
単独でできるか できる ケースによる
遺産分割協議 不要 遺産分割による場合は不要
相続人全員の確定 原則不要 原則必要
法定相続分の確定 不要 必要な場合あり
持分 登記されない 登記される
所有権取得の公示 されない される
登録免許税 非課税 原則課税
売却のための登記として使えるか 原則不可 可能

法務省は、相続人申告登記では持分割合までは登記されず、相続によって権利を取得したことまで公示するものではないと説明しています。

従って、「相続人申告登記=簡易版の相続登記」と考えるのではなく、「相続登記義務を期限内に履行するための暫定的な制度」都考えた方がよいでしょう。

「結果がどうなろうと待っているだけよりもよい」(倫子)

4.誰が申し出ることが出来るのか

相続人が複数いる場合でも、各相続人が単独で申し出ることができます。

5.必要書類が少ないのがメリット

通常の法定相続による登記では、被相続人の出生から死亡までの戸籍などを熱め、法定相続人全員を確定する必要が生じます。

相続人申告登記では、基本的に、「申出人が登記名義人の相続人であること」を証明できればよいため、戸籍収集の負担が大幅に軽減されます。

また、法定相続情報番号を提出する方法もあります。

さらに、申出手続では押印・電子署名は不要とされています。オンラインでの申出も可能です。

6.登録免許税がかからない

相続人申告登記については、登録免許税は非課税です。

法務局が申出内容を確認した後、登記官が職権で相続人の氏名・住所等を付記します。

7.申告した後、遺産分割が成立したらどうなるか

相続人申告登記したから終わりではありません。

遺産分割が成立した場合には、原則として、遺産分割成立日から3年以内に、その遺産分割の内容に基づく相続登記を申請する必要があります。

8.2024年4月1日より前の相続にも注意

相続登記義務化は2024年4月1日からですが、それ以前に発生していた相続についても、未登記であれば対象になります。

2024年4月1日より前に相続したことを知っていた不動産については、原則、2027年3月31日までに対応する必要があります。

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相続人廃除

 相続人廃除とは、相続権を持っている人を相続から除外することができる制度のことです。

被相続人がその者に財産を相続させたくないことが当然と思われるような事由がある場合に、被相続人の意思に基づいて、その人の相続権を失わせます。

相続廃除を家庭裁判所に申立てることができる者は「被相続人」本人に限られます。

「慰留分を有する推定相続人」に対してしか相続人廃除をすることはできません(民法892条)。

遺留分を有しない推定相続人に財産を渡したくなければ遺言をすればよいからです。

相続人廃除がされたら遺留分を請求することもできません。

相続人の廃除の裁判が確定したときは、廃除された相続人の戸籍にその旨が記載されます。

相続人の廃除が認められた場合は、その相続人の子供が代襲相続人になります。

相続人廃除は、被相続人の意思であれば、撤回することは可能です。被相続人の生存中にその取消を家庭裁判所に請求することもできますし、遺言で取消の意思表示をすることも可能です。

被相続人は相続人廃除をした人に対して、遺言で財産を遺贈することはできると解されています。

相続排除の申し立てをすれば当然に廃除が認められるわけではありません。廃除には対象者の相続権を失わせさせるという強力な効果があるため、家庭裁判所は廃除を認めて良いかどうかを慎重に判断します。認容されているのは15%くらいだそうです。

■相続人廃除の要件

 ①親に長年家庭内暴力を振るっていた子供

 ②親に重大な侮辱を加えた子供

 ③長年浮気して、家庭を顧みなかった配偶者

 ④財産を目的とした婚姻の場合

 ⑤財産目当ての養子縁組の場合

 ⑥相続人が犯罪行為を行い、逃避行を続けて音信不通となっている場合

 ⑦親の財産を勝手に自分のものにしたり、処分したりした場合

 ⑧ギャンブルなどの浪費による多額な借金を親に返済させた場合

 ⑨相続人が、重大な犯罪を犯したことがある場合

 ⑩その他の著しい非行がある子供

  「著しい非行」とは、虐待や重大な侮辱という行為には該当しないものの、それに類する程度の不義を意味します。

■相続廃除の方法

 ①被相続人が生存中に自分自身で家庭裁判所へ請求する方法(生前廃除)

 ②被相続人の遺言に基づき遺言執行者が家庭裁判所へ請

 

「束の間の人生、だからこそ散るときが一番美しくありたい」下重暁子

相続の開始があったことを知った日

「相続の開始があったことを知った日」とは、「自分のために相続の開始があったことを知った日」を指しますが、下記のケースでは、それぞれ定められた日をもって、「相続の開始があったことを知った日」とします。

①失踪宣告

②失踪宣告の取消

 失踪宣告の取消が行われ、行方不明者だった人が相続人となった場合の「相続の開始があったことを知った日」は、その失踪宣告の取消の審判が確定した日となります。

③胎児

 母親のおなかにいる胎児は、相続については既に生まれたものと見なすという民法886条の規定があるため、相続人としての資格を有します。

 この場合、法定代理人が胎児の生まれたことを知った日です。

④相続人の廃除の取消

 廃除の取消に関する裁判の確定を知った日

⑤幼児等

 法定代理人がその相続の開始があったことを知った日です。

 相続開始の時に法定代理人がないときは、後見人が選任された日です。

⑥遺贈

 法定相続人以外の受遺者について「相続の開始があったことを知った日」とは、自分自身が遺贈により当該財産を取得したことを知った日をいうものであり、当該受遺者が、被相続人の死亡の事実と自分自身のために遺贈があったという事実を知った日をいうものと解されています。

⑦停止条件付き遺贈

 当該条件が成就した日

⑧認知をされて相続人となった場合

 認知の訴えによる裁判により相続人となった場合、裁判の確定を知った日

■「孤独死」のケース

 このケースでは、死亡日の特定ができないことが多く、警察の死体検案による「推定死亡日」に拠ることになります。

「知った日」は、「警察から死体発見の連絡を受けた日」などが考えられます。

 

「知った日」と死亡日が異なる場合は客観的に説明することができるように十分な準備をする必要があります。

相続または遺贈により取得した財産の相続税の課税価格に算入すべき価額は、相続開始の時における価額です。

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贈与税額控除

贈与税には、さまざまな「控除」や「非課税制度」があります。制度を正しく利用すれば、贈与税を大幅に軽減したり、場合によっては課税されずに財産を移転したりすることも可能です。

以下、主な控除制度を詳しく解説します。

1.基礎控除(年間110万円)

1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与の合計額が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。申告も不要です。

2.相続時精算課税制度

3.配偶者控除(おしどり控除)

婚姻期間20年以上の夫婦間で利用できる制度です。

控除額:2,000万円

さらに年間110万円も利用できます。

つまり、合計2,110万円まで贈与税がかからない場合があります。

4.住宅取得等資金の非課税制度

父母・祖父母から、住宅購入資金をもらう場合に利用できる制度です。

※この制度は年度ごとに内容が変わるため、利用時点の制度確認が必要です。

 

測量図の種類

 測量図の種類には、確定測量図、現況測量図、地積測量図の3種類があります。

①確定測量図

 土地の売買を行う場合、隣地所有者と立ち会いを行い、土地の境界を正式に決定する測量方法(境界確定測量)です。

接する公道が既に境界確定がされていれば、道路の管理者から証明書を発行してもらうことで立ち会いは不要になります。

隣地所有者が行方不明で連絡不能の場合や、印を押してくれない等協力が得られない場合は、確定測量図が完成しませんので現況測量図になります。

境界すべてが立ち会いによって確定していますので、後の近隣トラブルを避けるのに最も適した測量図です。

 

②現況測量図

 ブロック塀や水路など、「土地に何があるか」の詳細が記載されていて、現在の土地状況をあるがままに測量して図面化したものです。

現況測量図は隣地所有者との立ち会いは行われず、境界の確定はされていません。

費用も時間も少なくて済みます。

 

③地積測量図

 

底地

 借地権が設定されている土地を「底地」といいます。

底地を所有している人のことを底地人と呼び、底地を持つ権利のことを底地権といいます。

底地の売却は、土地の所有権の売却だけではなく、借地人と結んでいる「賃貸借契約」の権利も売却します。

固定資産税や都市計画税については、「底地」の所有者である地主は土地の、建物の所有者である借地人は建物の税を、それぞれが納税します。

一度借地人に貸した土地は、正当な理由がない限り取り戻すことは難しくなります。それは借地人を保護するという観点で明治時代に「宅地保護ニ関スル法律」、大正時代に「借地法」「借家法」が定められたためです。これらの法律は一般的に「旧借地法」と呼ばれています。